【2022年度最新】ベトナムでの広告、何が効果的?失敗しない選び方


ベトナム向けの広告を考えている人
「ベトナムで広告を打ちたいけど、どんな選択肢があって、何がいちばん効果的なんだろう?広告予算ってどのくらい必要?そもそも自社でやるべきなのかな、もしくは代理店にお願いした方がいいのかな?」
こういった疑問に答えます。
本記事のテーマ
今まさにベトナムでの広告施策に悩んでいる方向けの記事です
誰が書いているか
この記事を書いている私(Talenty Co., Ltd.の栗原)は、デジタルマーケティングにたずさわって13年(うちベトナム7年)、これまでのデジタルマーケ支援実績100社超です。ベトナムにいる日本人でここまでデジタルマーケにどっぷり取り組んで来た人はいないんじゃないかと思います。経歴はこちらの会社概要ページに載ってます。
≫参考:栗原のプロフィール
この記事の目次
この記事を読んで頂ければ、自分に合った広告のやり方が見えてきますので、売上アップの糸口になるかもしれません。

業種と狙う国籍別のおすすめ広告施策

ベトナムでの適切な広告施策は、「業種」と「国籍」(日本人向けかベトナム人向けか)によって異なります。
私が考える、業種と狙う国籍別のおすすめ広告施策をご紹介します。
BtoC事業者向けのおすすめ広告施策
店舗系サービス(飲食店、美容室、エステサロン、病院、塾など)
- 日本人向け:Google検索広告(ローカル検索広告含む)、Facebook広告(Instagram含む)
- ベトナム人向け:Google検索広告(ローカル検索広告含む)、Facebook広告、GDN
まずは、検索しているユーザーの取りこぼしを防ぐためにGoogle検索広告はした方がいいです。Googleマイビジネスと連携することで、Googleマップ上にも広告出るように出来れば尚良しです。その際は店舗から5km以内、10km以内など範囲指定は必須です。日本人もGoogleマップよく使いますが、実はベトナム人もよく使ってます。ベトナム人の口コミの数めちゃ多いです。MEOは時間掛かるので、少額でも広告にお金払いながら、地道にお店の情報を充実させて自然検索で上位表示されるのを待つのがいいです。Googleマイビジネスについて、オーナー認証が出来ないという悩みをよく聞きます。オーナー認証の方法は「電話認証」か「ハガキ認証」のどちらかですが、ハガキ認証になってしまった場合、ハガキが届かないのでオーナー認証完了しないということが起きます。ベトナムでは残念ながらハガキが届きません。こういった場合、特殊な方法を行うしかありませんのでお困りの方はお問い合わせ下さい。
Google広告以外だと、Facebook広告でプロモーション告知をスポットで行っていくのがいいと思います。
人材紹介
- 日本人向け:Google検索広告、Facebook広告
- ベトナム人向け:Google検索広告、Facebook広告
人材紹介の場合、Google検索広告は必須です。ただ、広告運用の仕方で大きく成果が変わります。求職者の登録単価が重要な成果指標になりますが、運用次第で数千円単位で登録単価変わります。「ベトナム 転職」や「ベトナム 求人」などのビッグワードで効率良く登録獲得するための対策、「ベトナム {職種名}」などのミドル・スモールワードからも獲得する対策はそれぞれ異なります。Google広告で重要な施策としては、キーワードに合った広告文を設定することです。膨大な数の広告文を生成する必要があるので大変ですが、これが出来れば成果はうなぎ登りになります。Google広告で費用対効果の最適化が出来るようになったらFacebook広告も始めるといいと思います。
不動産
- 日本人向け:Google検索広告、Facebook広告
- ベトナム人向け:Google検索広告、Facebook広告
賃貸物件、不動産投資、不動産売買、サービスオフィスなどジャンルによっても変わりますが基本的には、まずはGoogle広告を行うことをオススメします。予算に余裕があるようであれば合わせてFacebook広告を行います。ただ、WEBサイトがイケてないけど今すぐはWEBサイトを作り直すことが出来ない、など状況によってはFacebook広告から始めるというケースもありえます。
Google広告をお勧めする理由としては、不動産関連サービスは特定のタイミングに限られる(例えば、引っ越ししたい等)ため、不特定多数の人に広告を出すよりは、関連ワードで検索しているユーザーに広告出す方が効果的だからです。
EC(単品通販)
- 日本人向け:Google検索広告、Facebook広告
- ベトナム人向け:YouTube広告、Google検索広告、Facebook広告
LTVが高くてCACを高めに設定出来るかどうかでも変わりますが、ECも基本的にはGoogle広告は必須施策です。ベトナム人向けであれば、LPの構成・デザインとCall To Actionの種類をどうするか、LP流入から購入までのオペレーションが成否を分けます。また、YouTube広告が意外とGoogle広告に匹敵するほどの獲得効率となる場合もあります。ただいずれも完全に運用次第で数倍費用対効果が変わります。単品通販向けの広告運用は奥が深いです。
EC(複数商品)
- 日本人向け:Google検索広告(ショッピング広告)
- ベトナム人向け:YouTube広告、Google検索広告(ショッピング広告)、Facebook広告
複数の商品を取り扱うECサイトであれば、Googleショッピング広告がおすすめです。商品名や関連するワードで検索したユーザーに対して、検索結果画面で商品画像を表示させて購入意欲を高めることが可能です。また通常の検索広告であっても、商品別にユニークな広告文章&商品ページURL設定など細かく設定する必要がありますので、運用によって成果に大きな違いが生じます。
BtoB事業者向けのおすすめ広告施策
ほぼどんな業種でも
- 日本人向け:Google検索広告 × LP × 資料ダウンロード
- ベトナム人向け:Google検索広告 × LP × 資料ダウンロード
BtoB事業者向けであれば、Google検索広告からLPに流入してもらい資料ダウンロードでリード獲得を増やすというのが効果的な方法です。まさに弊社もこの方法で見込み顧客を獲得しています。多くのBtoB事業者の方は「問い合わせ」を増やしたいという要望を持つことが多いのですが、いきなり問い合わせしてくれるお客さんは稀です。要件が固まっていない人もいますし、問い合わせ内容を入力しないといけないというハードルもあるためです。資料ダウンロードであれば、少しの情報を入力するだけでダウンロードが出来ますので、ハードルが低く、リード獲得することが可能です。ちなみにFacebook広告については、リード獲得広告×資料ダウンロードの組み合わせ、且つターゲティング精度を高く出来るのであれば効果的です。
結論、ベトナムではGoogle広告とFacebook広告
どの業種、国籍も結局は「まずはGoogle広告、+αでFacebook広告」という答えになってしまいます。ただ、それぞれ広告運用の仕方は異なるため、重要なのは目的に合った機能や広告フォーマットを選択して、効果検証と改善を繰り返すことです。全ての方に共通して「これだけやっておけば間違いない」というものは残念ながら存在しません。
少し話は逸れますが、たまに「Zalo広告ってどうなの?」という質問を頂くことがあります。が、結論あまりおすすめしません。何故なら、ターゲティング精度が低いのと、広告フォーマットも少ないためです。単純にブランド認知を高めたいということであれば良いですが、費用対効果を求めるのであれば、Google広告もしくはFacebook広告に予算を集中した方が間違いなく効果的です。
弊社で提供しているベトナム向け広告運用サービスについてはこちらからサービス資料をダウンロード可能です。
≫「ベトナム向け広告運用サービス」の資料ダウンロード
指定URLターゲティングも有効
最近では、競合サイトの訪問者をターゲティングして広告を配信する「指定URLターゲティング広告」という手法も効果的です。
弊社で提供している指定URLターゲティング広告の「Targety」のサービスサイトはこちら。
≫ 「Targety 指定URLターゲティング」を詳しく見る
いくらが適切なのか?広告予算の考え方。

広告予算、結構悩むポイントだと思います。
結論から先に書くと、下記の方法で広告予算の目安を知ることが可能です。
- ステップ1:LTVを算出する
ステップ2:LTVの3分の1を目標CACとする
ステップ3:目標CAC × 新規獲得したい客数 = 広告予算

LTV?CAC?なんか難しい言葉が出てきたぞ、、、
詳しく説明しますね。
LTV(Life Time Value = 生涯顧客価値)は、ある顧客が一生のうちに、自社製品やサービスをどれだけ購入、利用してくれるのか、どのくらいの利益をもたらしてくれるのか、を示す値です。
CAC(Customer Acquisition Cost = 顧客獲得費用)は、顧客1社を獲得するために必要となるマーケティングや営業のコストのことを示す値です。
これだけだと、さっぱり何のことか分からないと思いますので、美容室の場合を例にして説明します。
まず、美容室のLTVの計算式は、
- [LTV] = [年間来店回数] × [客単価]
です。
例えば、
「年間来店回数」6回 × 「客単価」100万ドンの場合 = 1顧客あたりのLTVは600万ドン(約3万円)
ということになります。
これは言い換えると、1人の新規のお客さんを獲得したら3万円の売上に繋がるということですね。
次にCACについて考えてみましょう。
CACとは1顧客獲得に掛かる費用のことを指します。CACの計算式は、
- [CAC] = [合計顧客獲得費用] ÷ [新規顧客獲得数]
です。
そして、美容室の場合は、CAC(顧客獲得単価)はLTVの5~20%が適正と言われています。
(※他の業種ではCACはLTVの3分の1以下が目安になることが多いです)
- 許容CAC = LTV × 20%
この計算式を元に考えると、LTVが600万ドン(約3万円)であれば許容CACは120万ドン(約6,000円)ということになります。
そこで、一旦CAC目標を120万ドンとして、後は何人くらいの新規客を毎月獲得したいのかで必要な月次広告費を算出出来ます。10人であれば、1,200万ドンですし、100人であれば12,000万ドンになります。
まとめるとこのようになります。
- ステップ1:LTVを算出する → 600万ドン
ステップ2:LTVの3分の1を目標CACとする → 180万ドン(上の例だと120万ドン)
ステップ3:目標CAC × 新規獲得したい客数 = 広告予算 → 10人新規獲得したいなら1,800万ドン
この目標CACと予算に基づいて広告を運用して、しっかり効果検証を行っていくことが大切です。
ここでは美容室を例にして解説しましたが、他の業種でも基本的な考え方はそこまで変わりませんので自分の業種に当てはめて考えてみて下さい。初めて広告を実施するということであれば、あまり難しく考えず、最初は月$300くらいでスモールスタートして様子を見て徐々に上げていくということでも良いと思います。まずはテストマーケとして初めてみるということが重要です。
考えてみて分からなければ、適切な予算感についても無料相談を承ります。
広告は自社でやるべき?代理店にお願いするべき?

これは色んな考え方があるので正解はありません。
ただ、すでに自社でマーケティングチームを抱えている場合を除いて、代理店に依頼してしまった方が総合的に見てメリットが大きいはずです。
それぞれのメリット・デメリットは以下のようになるかと思います。
広告を自社で行う場合
メリット
- 運用手数料が掛からない
- 自社内にノウハウが蓄積されやすい(共有スキームは必要)
デメリット
- 初心者による運用の場合、成功率が低い
- 何が正解で何が間違っているのか分からないまま広告費を使うことになる
- 既存スタッフに兼務で任せる場合、片手間の運用では成功率が低い
- 新しいスタッフを雇うと固定費となり、コスト削減しづらい
- 運用状況が社内で共有されていないと、担当スタッフの退職により何も分からなくなるリスクがある
- 自分でやる場合、通常業務にプラスされるので忙しくなる
- GoogleやFacebookなどの媒体への直接支払いだとレッドインボイスが発行されない
広告を代理店に依頼する場合
メリット
- すでに実績のある代理店に任せることで成功率が上がる
- 代理店から適した広告施策や改善についてアドバイスがもらえる
- 定期的に分かりやすく成果状況をレポートしてもらえる
- 広告運用に時間を掛けることなく主業務に集中できる
- レッドインボイスを発行してもらえるため経費処理しやすい
- 代理店への仕払いは変動費のため万が一の場合にコスト削減しやすい
- 退職リスクが無いから安心して任せられる
デメリット
- 運用手数料が掛かる(しかしプロの運用により費用対効果は高いケースが多い)
- 自社内に具体的なノウハウは蓄積されづらい

これ、もう代理店にお願いした方がいいんじゃない??
こうやってメリット・デメリット書き出してみると、代理店へ依頼してしまった方がいいことが際立ちます。
実際に、自社で頑張って運用するよりも、すでにノウハウのある代理店に任せてしまった方がメリットが多いのは事実だと思います。
ノウハウの蓄積という部分は、代理店から具体的な成果報告をもらっていれば、それがノウハウ蓄積に繋がるので大きな問題ではないと思います。むしろ他社事例や最新のトレンドなどを共有してもらえたりするので、自社だけでやるよりも有益なノウハウを得られると思います。
あとは運用手数料が気になる部分だと思いますが、先述のとおりGoogle広告やFacebook広告は運用の良し悪しで成果が数倍変わってきますので、運用手数料を支払ったとしても、自社で運用するより費用対効果が高くなるケースが多いです。それにプラスして手間も省けて分かりやすくレポートもしてもらえるため、特別な事情が無い限り代理店に依頼された方がお得です。
弊社Talentyではベトナム向けの広告運用サービスを提供しております。詳しく知りたいという方はこちらから資料ダウンロードが可能です。
» Talentyの会社概要資料をダウンロード
いかがでしたでしょうか?
この記事がベトナムで広告を実施する際の参考になれば嬉しいです。
個別の相談も承ってますので、お気軽にお問い合わせください。